AutoCADの作業効率化には繰り返し作業の工数を減らすことが重要です。それはAutoLISPでカスタムコマンドを作ることで実現できます。でもAutoLISPって難しそう。そんな先入観、ありませんか?特にAutoCAD初心者には「これをどう活用すればいいの?」とハードルが高く感じられるもの。でも朗報です。ChatGPTを使えば、AutoLISPの難しい部分もシンプルに解決。スクリプト作成がグッと楽になります。たとえばこんなシーン。正面図と側面図があるとき、側面図の寸法を修正したあと、正面図の寸法も同じように更新する必要がありますよね。この操作を繰り返すのは手間がかかるもの。そこで登場するのがAutoLISPです。このスクリプトを使えば、そんな繰り返し作業もワンステップで解決できます。今回はChatGPTを使って、図面の2点間の距離を測定し、それを寸法に反映するスクリプトを作成しました。そのプロセスをお見せします!ChatGPTに要件を伝えるまずは、ChatGPTにこうお願いしました。図面内の2点をクリックして、その距離を測定。寸法オブジェクトをクリックして選択。測定した距離をその寸法に反映。すると、数秒で以下のコードが生成されました。初回のコード(defun c:UpdateDimToDistance () (setq pt1 (getpoint "\n1つ目の点を選択: ")) ; 最初の点を取得 (setq pt2 (getpoint "\n2つ目の点を選択: ")) ; 2つ目の点を取得 (setq distance (distance pt1 pt2)) ; 2点間の距離を計算 (setq ent (entsel "\n変更する寸法を選択: ")) ; 変更する寸法を選択 (if (and ent (setq entData (entget (car ent)))) (progn (setq newDimText (rtos distance 2 3)) ; 距離を文字列に変換 (小数点以下3桁) (setq entData (subst (cons 1 newDimText) (assoc 1 entData) entData)) ; 寸法値を更新 (entmod entData) ; エンティティを更新 (princ (strcat "\n寸法が " newDimText " に更新されました。")) ) (princ "\n寸法を正しく選択してください。") ) (princ) ) エラー発生!でも大丈夫試してみると、次のエラーが発生しました。保護されたシンボルへの割り当て: DISTANCE ブレーク ループに入りますか? エラーの原因は、distance という変数名がAutoCADのシステムコマンド DISTANCE と衝突していたこと。ChatGPTにそのままエラー内容を伝えると(エラーのスクショを張り付けただけ)、即座にエラーの原因と修正版コードを提案してくれました。修正版コード(defun c:UpdateDimToDistance () (setq pt1 (getpoint "\n1つ目の点を選択: ")) ; 最初の点を取得 (setq pt2 (getpoint "\n2つ目の点を選択: ")) ; 2つ目の点を取得 (setq measuredDist (distance pt1 pt2)) ; 2点間の距離を計算(変数名変更) (setq ent (entsel "\n変更する寸法を選択: ")) ; 変更する寸法を選択 (if (and ent (setq entData (entget (car ent)))) (progn (setq newDimText (rtos measuredDist 2 3)) ; 距離を文字列に変換 (小数点以下3桁) (setq entData (subst (cons 1 newDimText) (assoc 1 entData) entData)) ; 寸法値を更新 (entmod entData) ; エンティティを更新 (princ (strcat "\n寸法が " newDimText " に更新されました。")) ) (princ "\n寸法を正しく選択してください。") ) (princ) ) 修正版では、変数名を distance から measuredDist に変更することで問題を解決しました。これでスムーズに動作します!実行手順このスクリプトを使うのは驚くほど簡単です。AutoCADでこのコードをロードします。コマンドラインで UpdateDimToDistance を入力。図面内で測定したい2点をクリック。寸法をクリック。すると、クリックした2点間の距離が寸法に自動的に反映されます。まとめ:ChatGPTがあなたの設計作業を変えるChatGPTがあれば、AutoLISPのように難しく見えるスクリプト作成も、実はこんなにシンプル。エラーが出ても、その内容をそのまま伝えるだけで改善案を提案してくれるから、もう迷う必要はありません。AutoCADでの繰り返し作業に時間を取られているなら、今すぐChatGPTを試してみましょう!設計業務がもっとスマートで楽しいものになりますよ。