内容の概要「スクリプトは便利だけど、自分では作れない」という方向けの、作成方法や必要な知識をご紹介します。第2回目は、スクリプトをどのような場面で使用するか?業務での活用方法のご案内です。 詳細複数図面の設定に活用スクリプトが得意なことは、繰り返しの単純作業です。ここでは、複数の図面ファイルの線種尺度を変更する操作を作成してみます。 線種尺度は、システム変数「LTSCALE」を使用することにより、キーボード入力で変更することが可能です。Excelに入力する 複数の図面ファイルの同じシステム変数を変更するために、メモ帳でスクリプトを作成するのは効率的ではありません。スクリプトのコピーはExcelを使用するとよいでしょう。 AutoCADのキーボード入力は以下の通りです。(1) 「開く(OPEN)」コマンドを実行(2) ファイル名を入力(3) システム変数「LTSCALE」を実行(4) LTSCALEの値「200」を入力(5) 「上書き保存(QSAVE)」コマンドを実行 Excelの1マスに1つの操作を入力します。 Excelの1行に1ファイルでの操作を入力します。 他ファイルのスクリプトは、コピーなどを利用すると効率的です。 スクリプトを実行するExcelに書いた内容は、その範囲をコピーします。 メモ帳に貼り付けを行い、拡張子「SCR」で保存します。このとき、最後の行に「QSAVE」入力後の「Enter」キーを表す改行を追加してください。 保存したファイルをAutoCADの作図画面へドラック&ドロップすると、スクリプトが実行され、次々ファイルが開かれて線種尺度が変更されます。この時、スクリプトをドラッグ&ドロップする作図画面が必要なので、何かファイルを開いておくことが必要です(新規図面ファイルでも問題ありません)。 まとめ今回はスクリプトの活用について、Excelを使用する方法をご案内しました。繰り返しの入力作業はExcelで行うと効率的なので、ぜひ覚えてください。次回はスクリプト作成のコツをご紹介します。著者について初心者にはわかりやすく指導し、上級者には1ランク上の使いこなし方を教えるインストラクターとして活動中。元は土木設計事務所のCADオペレーターでAutoCAD暦は20年。著書に「AutoCADLTできちんと土木図面をかく方法」「基礎からしっかり身につくAutoCAD LT入門」「これからCIMをはじめる人のためのAutoCAD Civil 3D 入門」などがある。ウェブサイトを見る このライターによる他のコンテンツ